RELEASE NOTE

データ入力を、速く確かに年度・月プルダウン、複数月の一括入力、入力済みデータの事前警告

電気の使用量を「12 か月 × 拠点の数」だけ 1 件ずつ入れる。算定の現場でいちばん時間がかかるのは、こうした繰り返しの入力です。10 月 22 日のアップデートでは、入力の手数を減らし、入力ミスに早く気づけるようにする変更をまとめて取り込みました。

  • データ入力
  • 一括入力
  • 使いやすさ
  • 電気事業者別排出係数
一括入力内容の確認モーダル。2026 年 8 月は上書き、9 月と 10 月は新規登録で、月ごとに適用係数と推定排出量、合計 203.897 t-CO2e が表示されている

この版のポイント

  1. 対象年月を、算定期間(年度)に連動した「年度 → 月」の 2 段プルダウンに変更
  2. 年度内の各月の使用量を表に入れて一括保存。登録済みの月は既定でスキップし、選んだ月だけ上書き
  3. 拠点・カテゴリ・対象年月がそろった時点で、入力済みのデータがあることを警告
  4. 活動量 0 を「実績ゼロ」として登録できる。入力履歴に適用係数の列を追加

01IMPROVED

対象年月は「年度 → 月」の 2 段プルダウンに

これまでの対象年月は、ブラウザ標準の月の入力欄でした。2000 年 1 月から当月まで自由に選べるため、係数が収録されていない期間外の月を選んでしまい、気づかないまま「未算定」で保存される事故が起きやすくなっていました。

変更前の対象年月の欄。ブラウザ標準の月の入力欄で、2026年10月と表示されている
変更前(9 月 16 日時点)。ブラウザ標準の月の入力欄でした。
変更後の対象年月の欄。入力方法の切替の下に、2026年度と2026年10月を選ぶ 2 つのプルダウンが並ぶ
変更後。年度を選ぶと、その年度の 12 か月が「2026年3月」の形で並びます。
  • 月の選択肢は選んだ年度の 12 か月です。まだ来ていない月は選べない状態で表示します。
  • 年度を切り替えても同じ月を保ちます(2026 年 10 月のまま 2025 年度に替えると 2025 年 10 月)。
  • どの算定期間にも属さない月の既存の記録は、その月だけ「算定期間外」として表示し、編集や保存は壊しません。
  • 1 か月分を保存すると、対象年月が自動で翌月に進みます(当月まで)。拠点・カテゴリ・係数の選択はそのまま残るので、同じ拠点を続けて入れるときは「数量を入れて保存」の繰り返しで済みます。

02NEW

12 か月分を、1 回でまとめて入力

新規入力に「複数月まとめて入力」を加えました。対象年月の代わりに対象年度を選ぶと、年度内の各月の入力欄が表になって並びます。Scope 1・2 と、Scope 3 の積上げ(IDEA)の両方で使えます。

2026 年度・東京本社・電気(2026 年 10 月に入力した場合)

  1. 4月登録済み
  2. 5月登録済み
  3. 6月登録済み
  4. 7月登録済み
  5. 8月上書き
  6. 9月新規登録
  7. 10月新規登録
  8. 11月未来の月
  9. 12月未来の月
  10. 1月未来の月
  11. 2月未来の月
  12. 3月未来の月
  • 登録済み(スキップ)
  • 上書き
  • 新規登録
  • 未来の月(入力不可)
入力プレビュー

月ごとの区分・適用係数・推定排出量と合計

確定保存

月の順に保存。失敗しても保存済みの月は残る

算定

保存した月をまとめて 1 回で算定

図解月ごとの扱い。登録済みの月は既定でスキップし、「上書きする」を選んだ月だけ既存の記録を更新します。
複数月まとめて入力の表。2026 年 4〜7 月は登録済みの値が表示され、8 月は上書きするにチェック、9 月と 10 月に値を入力、11 月以降は未来月のため入力できないと表示されている
2026 年度の東京本社の電気。4〜8 月は登録済み(8 月だけ上書き)、9・10 月が新規、11 月以降は未来月です。

STEPS複数月をまとめて入力する

  1. 入力方法を「複数月まとめて入力」に切り替える

    データ入力フォームの「入力方法」で切り替えます。

  2. 拠点・カテゴリ・対象年度・係数を選ぶ

    単月入力と同じように、拠点とカテゴリ、供給事業者とメニュー(電気の場合)を選び、対象年度を選びます。

  3. 各月の使用量を入れる

    空欄の月は登録されません。登録済みの月は値を表示してスキップし、直したい月だけ「上書きする」にチェックを入れます。

  4. 「入力プレビュー」で確認して保存する

    確認のモーダルに、月ごとの区分(新規登録・上書き)、適用係数、推定排出量と合計が出ます(冒頭の画面)。内容を確かめて「確定保存」を押します。

03NEW

入力済みのデータを、活動量を入れる前に知らせる

同じ拠点・カテゴリ・対象年月の記録は二重に登録できません。ただ、これまでは活動量まで入れて保存しようとした時点で初めて分かったため、手戻りが大きくなっていました。今は条件がそろった時点で、フォームの中に知らせます。

基本情報の入力欄の下に「『東京本社』の電気・2026年8月 の活動量は既に登録済みです」という警告と「既存のレコードを開く」リンクが表示されている
東京本社・電気・2026 年 8 月を選んだところ。メーターや請求書が複数ある場合は「既存のレコードを開く」から既存の記録に合算できます。

照合には、画面がすでに読み込んでいる入力履歴を使うので、条件を変えるたびに問い合わせが走ることはありません。Scope 3 の積上げでは、カテゴリと IDEA の製品まで一致したときに警告します。警告は入力プレビューや保存を止めません。別のタブや別の人が登録した直後など、画面の履歴が古い場合に備えて、保存時のチェックと DB の制約も残しています。

04IMPROVED

活動量 0 は「実績ゼロ」として記録できる

休止中の拠点や、契約だけが残っている月など、使用量が本当に 0 の月があります。これまでは 0 を登録できなかったため、「入力漏れ」(記録がない)と「実績ゼロ」を区別できませんでした。0 を登録できるようにし、打ち間違いを防ぐために確認の表示を挟みます。

入力内容の確認モーダル。広島営業所の電気・2026年9月の活動量が 0 kWh で、下部に「活動量 0 で保存します。実績ゼロの記録として排出量 0 で算定されます」という確認が表示されている
一時休止中の広島営業所の 9 月分を 0 kWh で登録するところ。0 で保存すると排出量 0 で「算定済み」になり、未入力とは区別されます。

05IMPROVED

入力履歴で、どの係数で算定したかが一目で分かる

入力履歴の一覧に「適用係数」の列を加えました。行を開かなくても、どの供給事業者のどの係数で算定したかが分かります。表示しているのは、算定したときに記録した係数(スナップショット)です。事業者を選ばずに自動で決まった係数や、暫定的に前年度の係数を使った場合も、実際に使った係数が出ます。

入力履歴の表。拠点名、カテゴリ、使用量、単位、排出量の右に「適用係数」の列があり、係数名と係数値が 2 行で表示されている。対象期間は 2026年10月 のような年月の表記
適用係数の列と、「2026年10月」形式の対象期間。キーワード検索では、係数名や係数値(例:0.000452)でも探せます。

あわせて、入力履歴と確認のモーダルの対象期間を、「2026/03/01 - 2026/03/31」の範囲表記から「2026年3月」の表記にしました。データは月単位なので情報は失われず、列の中で折り返さなくなりました。

06FIX

日本語入力(IME)がオンのままでも迷わない

供給事業者を日本語で検索した直後に使用量を入れる、という流れでは、IME がオンのまま数字を打つことがよくあります。この場面でつまずく不具合をまとめて直しました。

IME まわりの変更
場面これまでこれから
活動量の欄に全角の数字を入れる何も入らず、エラーも出ない半角に直して受け付ける(桁区切りのカンマも除く)
数字にならない文字を確定する黙って無視する直前の値に戻し、理由を表示する
供給事業者の検索で、変換を確定する Enter を押す先頭の候補が確定され、係数まで適用される変換中のキー操作は無視する
Scope 分析の「直接入力値の編集」で全角の数字を入れる何も入らない活動量の欄と同じく半角に直して受け付ける
排出係数の参照欄。供給事業者の検索欄の下に「『東京』は確定されていません。事業者が未選択のため、全国の代替値で算定されます。」と表示されている
供給事業者を検索したまま選ばずに離れたときは、全国の代替値で算定されることを知らせます。もう一度検索欄に戻るか、候補を選ぶと消えます。

07DATA

電気事業者別排出係数を R8.8.3 の版に更新

2025 年度の電気事業者別排出係数を、環境省・経済産業省の「R8.8.3 一部追加・更新」版に合わせました。小売電気事業者は 511 社・1,283 行から 558 社・1,472 行になり、49 社が加わって 2 社がなくなり、177 社でメニューの構成か係数が変わっています。たとえば東京電力エナジーパートナーの残差メニューは「メニューM(残差)」から「メニューL(残差)」に名前が変わりました(この記事の画面もこの名前です)。

  • 名前が変わった残差メニューを選んでいた活動量は、同じ事業者・同じ係数種別・同じ年度の新しい残差メニューへ自動で付け替えます。過去の算定結果は記録として残し、書き換えません。
  • 最新の版にない事業者別係数の行はアーカイブします。ただし、活動量から選ばれている行は、黙って代替値に切り替わらないよう有効なまま残します。
導入済みの環境での反映(seed を入れ直す)
# ローカルで稼働中の DB へ
npm run db:seed:production

# クラウドの Supabase へ
npx supabase db push --include-seed

08FIX

そのほかの修正

  • ログイン後の画面をリロードすると、組織やユーザーが空の画面になることがある問題を直しました。CDN などの経由でページがブラウザにキャッシュされ、認証の確認を通らないことが原因でした。ログイン後の画面はすべて毎回サーバーで描画し、キャッシュさせないようにしています。
  • 拠点の CSV 取込が途中で失敗したときも、作成できた件数を知らせ、一覧を取り直すようにしました。
  • 拠点の検索欄をクリアしたときに、1 ページ目へ戻るようにしました。
  • 拠点ページのフィルターと追加・編集フォームで、ラベルと入力欄を関連付けました(スクリーンリーダーで項目名が読まれるように)。

09CHANGELOG

変更の一覧

  • 新機能・改善活動量の複数月一括入力と、保存後の対象年月の自動送り#126
  • 新機能・改善対象年月を算定期間に連動した年度・月プルダウンに#125
  • 新機能・改善拠点・カテゴリ・対象年月がそろった時点で入力済みデータを事前に警告#124
  • 新機能・改善入力履歴の一覧に適用係数(供給事業者・係数値)を表示#122
  • 新機能・改善入力履歴とプレビューの対象期間を「2026年3月」形式で表示#120
  • 新機能・改善活動量 0 の登録を許可(入力漏れと実績ゼロの区別のため)#121
  • 修正電気係数データを R6 年度実績の最新版(R8.8.3 一部追加・更新)に追従#128
  • 修正Scope 分析の直接入力値で、IME 経由の全角数字を半角に直して受け付ける#127
  • 修正供給事業者の検索を未選択のまま離れたとき、代替値で算定されることを警告#123
  • 修正活動量の欄で、IME 経由の全角数字を半角に直して受け付ける#119
  • 修正検索コンボボックスで、IME の変換中のキー操作を無視する#118
  • 修正ログイン後の画面をリロードするとデータが空の画面になる問題を修正#159
  • 修正拠点 CSV 取込で、途中で失敗しても作成した件数を知らせて一覧を取り直す#158
  • 修正拠点ページのフォームのラベルを入力欄に関連付ける#157
  • 修正拠点の検索をクリアしたときに 1 ページ目へ戻す#156

TRY OPENGREENTRACK

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